『暴君のシェフ』で中国語演技に挑戦し、思わぬ論争を呼んだ俳優チョ・ジェユン。
実は彼、韓国ドラマ界では“悪役となると空気が変わる俳優”として知られています。
主役を食うほどの存在感で、物語の緊張感や深みを一段引き上げてしまう――
そんな 「名バイプレイヤーの代表格」 として、長年第一線で重宝されてます。
チョ・ジェユンとは?プロフィールと俳優としての立ち位置
プロフィール
名前:チョ・ジェユン(조 재 윤)
生年月日:1974年9月15日( 51歳)
身長:約171cm ~ 174cm
デビュー:2003年の映画『英語完全征服』
所属事務所:MK VIEWエンターテインメント(2024年時点)
長い下積みが支えた“現場型俳優”のキャリア
チョ・ジェユンは長い下積み時代を経て、演劇の舞台で培った確かな演技力を武器にスクリーンとブラウン管を行き来するようになった経歴があります。
現在は「シーンスティラー(場面を盗む人)」としての韓国映画・ドラマに欠かせない地位を確立しています。
『暴君のシェフ』中国語演技と話題になった理由
中国語演技に挑んだ役どころとは
チョ・ジェユンの演技キャリアの中で一風変わった話題となったのが、ドラマ『暴君のシェフ』での中国語演技です。
役どころと挑戦
この作品で彼は、明(ミン)の使臣「タン・ベクリョン」役を演じました。
物語の中で重要な役割を果たす中国の使節団の一員として、流暢な中国語を話すことが求められる難役でした。
チョ・ジェユンの努力と裏話
チョ・ジェユンはこの役のために、並々ならぬ努力を重ねました。
猛特訓:中国語の台詞をすべてカタカナ(ハングル)で書き起こし、ノートにびっしりとメモをして丸暗記したといいます。その熱量は、共演者やスタッフも舌を巻くほどでした。
出演料のエピソード:「特別出演のような形だったため、出演料はむしろ削られた」と冗談交じりに語るなど、作品への貢献度に対して謙虚な姿勢を見せています。
発音論争チョ・ジェユンの受け止め方
しかし、放送後には思わぬ反応が巻き起こりました。
中国のある声優や視聴者から、「発音が聞き取れない」「呪文を唱えているようだ」という厳しい指摘がSNS上で拡散され、炎上騒ぎに発展してしまったのです。
これに対し、チョ・ジェユンはバラエティ番組で「(指摘を受けて)とても悔しかったが、それだけ注目されたということ」と前向きに捉えつつも、外国語演技の難しさを痛感したエピソードとして語っています。
この一件は、チョ・ジェユンが役作りに対してどれほど真摯に向き合っているかを示す逆説的な証明ともなりました。
チョ・ジェユン代表作で追う “悪役変遷”
チョ・ジェユン『還魂』(2022)|知能犯タイプの絶対悪
【あらすじ】
魂を入れ替える「還魂術」によって運命をねじ曲げられた主人公たちの成長と愛を描くファンタジーロマンス時代劇。
架空の国・大湖(テホ)国を舞台に、最強の刺客ナクスの魂を宿した盲目の女性ムドクと、名家の問題児チャン・ウクが出会い、師弟関係を結んで運命に立ち向かいます。
【役どころ:チン・ム】
チョ・ジェユンが演じたのは、天附官(チョンブグァン)の副官主であり、シリーズを通した最大の悪役、チン・ムです。
キャラクター:自身の野望のために還魂術を悪用し、王室や術士たちを意のままに操ろうとする冷酷非道な策士。
演技の光:彼は単に「悪い奴」であるだけでなく、人の心の隙間に入り込む巧みな話術と、粘着質で執念深い悪意を完璧に表現しました。
どんなに追い詰められても這い上がり、再び主人公たちの前に立ちはだかるその姿は、視聴者に「憎らしいが天晴れ」と思わせるほどの強烈なインパクトを残しました。
チョ・ジェユン『奇皇后』(2013)|善と悪を反転させた名演
【あらすじ】
元(モンゴル帝国)の支配下にあった高麗の女性スンニャンが、貢女の身分から皇后の座にまで上り詰める壮大な愛と闘争の物語。
【役どころ:コルタ】
元の皇帝タファン(チ・チャンウク)に仕える宦官。
キャラクター:物語の大部分では、気弱な皇帝を支えるコミカルで忠実な側近として描かれます。皇帝との漫才のようなやり取りは、重厚なドラマにおける癒やしのシーンでした。
衝撃の正体:しかし終盤、彼こそが裏社会を牛耳る組織「メバク商団」の首領であり、皇帝を裏切って国を操ろうとしていた真の黒幕であることが判明します。
演技の光:視聴者を完全に騙し抜いたその「善と悪」の演じ分けは伝説的です。
優しく滑稽な笑顔の裏に隠していた冷徹な素顔が露見した瞬間の戦慄は、ドラマ史上屈指のどんでん返しとして語り継がれています。
なお、『奇皇后』はハ・ジウォンの代表作としても知られ、彼女のキャリアを語るうえでも欠かせない一作です。
ハジウォンおすすめ「奇皇后」「カーテンコール」他 厳選5作品!
チョジェユン『7人の脱出』(2023)|情けなさが際立つ小悪党
【あらすじ】
ある少女の失踪に関与した7人の悪人たちが、謎の人物による死のゲームに巻き込まれ、凄惨な復讐劇が繰り広げられるピカレスク(悪漢)ドラマ。『ペントハウス』制作陣による、欲望と狂気が渦巻く作品。
【役どころ:ナム・チョルウ】
南南部警察署の刑事班長。
キャラクター:正義感のかけらもない汚職刑事。薬物に溺れ、金と権力に弱く、少女を陥れるための偽造工作に加担します。
演技の光:このドラマでの彼は「情けない悪党」の極みです。
自分より強い者には徹底的にへつらい、弱い者には威張り散らす。
命惜しさに右往左往する姿は滑稽でありながら、人間の浅ましさをリアルに体現しており、視聴者の軽蔑と失笑を一心に集めました。
チョ ジェユン『白雪姫には死を~BLACK OUT』(2024)
【あらすじ】
遺体なき殺人事件の犯人とされ、10年間の服役を終えた青年コ・ジョンウが、故郷に戻り真実を明らかにしていく逆追跡犯罪スリラー。平和に見えた村に隠された醜悪な秘密が次々と暴かれていきます。
【役どころ:シム・ドンミン】
チョ・ジェユンは、事件の被害者とされる少女ボヨンの父親、シム・ドンミンを演じました。
キャラクター:アルコール依存症で暴力的。娘
を殺した(とされる)ジョンウに対し、異常なまでの憎悪と殺意を向けます。
演技の光:これまでの知能犯的な悪役とは異なり、感情を爆発させる「動」の演技が際立ちました。
酒に溺れ、怒りに震え、猟銃を持ち出すその狂気じみた姿は、娘を失った父親の悲しみと、理性を失った人間の恐ろしさを同時に表現しており、ドラマのサスペンス度を一気に高める役割を果たてます
チョ ジェユンの悪役は何故、ここまで印象に残るのか
チョ・ジェユンが演じる悪役には、単なる「憎まれ役」では終わらない、彼特有の美学があります。
①生活感のある“現実的な悪”
彼が演じると、完全無欠の悪のカリスマというよりは、「隣にいてもおかしくない、卑劣な人間」というリアリティが生まれます。
コンプレックスや欲望、小心者な一面を隠そうとしないため、その悪意が生々しく伝わってくるのです。
②コミカルと狂気を行き来する演技幅
『奇皇后』や『7人の脱出』に見られるように、彼は「笑える演技」と「人を殺める演技」を瞬時に切り替えることができます。
笑顔で冗談を言った直後に見せる氷のような無表情。
このギャップこそが、視聴者を不安にさせ、恐怖を倍増させる要因です。
③声・表情・間の使い方という武器
甲高い声で叫んだり、粘っこい低音で囁いたりと、声のトーンを自在に操ります。
また、目を見開き、顔中の筋肉を使ったオーバー気味な表情演技は、悪役としての「狂気」や「必死さ」を強調し、画面の端にいても主役を食ってしまうほどの存在感を放ちます。
チョジュユンの妻・家族|愛妻家として知られる素顔
チョ・ジェユンは2015年2月、9歳年下のショーホスト(テレビショッピングのMC)、チョ・ウネさんと結婚しました。
馴れ初め:9年前に知人の紹介で知り合い、当初は兄妹のような親しい関係でしたが、2014年に恋人関係へと発展。交際から結婚までのスピードも早く、彼の猛アタックが実ったと言われています。
チョ ジェユン結婚と家庭について知られている事実
愛妻家エピソード:結婚後、彼は妻のためにこだわりのインテリアで飾られた「ギャラリーのような家」を用意するなど、愛妻家として知られています。
バラエティ番組では、新居のモダンでシンプルな雰囲気を公開し、幸せな家庭生活を垣間見せました。
チョジェユン作品とのギャップが好感につながる理由
2015年に第一子となる息子(ヨンジュン君)が誕生しており、SNSや番組で息子への愛情を語る親バカな一面も見せています。
その親ばかぶりと、作品で見せる悪役ぶりがあまりにも違うので!尚更、好感がもてるのです
まとめ
主役を支え、物語を成立させる“信頼される悪役”
チョ・ジェユンは、単に台本通りに演じるだけでなく、キャラクターに独自の解釈と人間臭さを吹き込むことができる稀有な俳優です。
プライベートでは、9歳年下の妻を愛する良き夫・良き父であり、ギャラリーのような家で穏やかな生活を送っています。
仕事では、中国語の猛特訓を行うほどの努力家であり、たとえ論争になってもそれを糧にするタフさを持っています。
チョ ジェユンが魅せる「悪のスペクトラム」
作品では、『還魂』のチン・ムのような絶対悪から、『奇皇后』のコルタのような裏切りの象徴、『7人の脱出』の小悪党まで、悪のスペクトルを無限に広げています。
チョ ジェユンが作品にキャスティングされると、視聴者は「今回はどんな顔で私たちを騙し、楽しませてくれるのか」と期待せずにはいられません。
主役を引き立てながらも、時に主役以上に強烈な光を放つチョ ジェユン。
彼の演じる「憎めない、あるいは憎みきれない悪役」たちは、これからも韓国ドラマの面白さを支える重要なスパイスであり続けるでしょう。
こうしたチョ・ジェユンの“役に入る執念”が話題になったのが、『暴君のシェフ』での中国語演技でした。
【暴君のシェフ】キャスト・全プロフィール付&あらすじ・見どころ|完全ガイド保存版


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